米国マーケティング最新事情 - 瀧口範子

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2009.06.01ツイッター・マーケティング。その方法いろいろ

日本を含め、世界各国で大人気となっているツイッター。限られた文字数の中に、 その時々の思いを込めて発信する「つぶやきブログ」と呼ばれているソーシャル・メディアの新しいツールだが、 大手メディアもこれを利用する向きが広まっている。

最近では、ニューヨーク・タイムズが「ツイッター担当編集者」を指名した。 大手メディアのツイッター担当編集者は、これまでにもイギリスの衛星テレビ「スカイ・ニュース」がそうした職務を設けて話題になった。

ふたつを比べてみると、使い方がずいぶん違っていて面白い。

ニューヨーク・タイムズは、まだ新しいからなのか、「ニュース・ メディアはどうSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を使うのが効果的か」 といった話題で参加者たちが盛り上がっている。

それもそのはず。ニューヨーク・タイムズは大手新聞とはいえ、 今やその存続の危機に直面している。生き延びる道はインターネット、しかもユーザーの参加をうまく利用するしかない。ただ、 そこまではだいたいの合意ができているが、その後がまだわからない状態だ。このツイッターには、ニューヨーク・ タイムズを応援したくてならない人々が、「こうすればどうか」「ああすればどうか」といったアイデアを投げているのである。

対して、スカイ・ニュースはテレビ局だからか、 放送内容の概要やニュース速報に話題を費やしているようである。ニューヨーク・タイムズがフォーラム的とすれば、 こちらはマーケティング的である。まずはツイッターで目をひいて、チャンネルを合わせてもらおうという魂胆だ。同じニュース・ メディアでも、使い方にこれだけの違いが出るのは面白いことである。

もちろん企業も、ツイッターをマーケティングやPRに利用するのに積極的だ。殊に、大企業より、 多大な広告費を費やせない中小企業がツイッターに可能性を見い出そうとしているようす。 何でも毎日6000社もの中小企業がツイッターに加入しているという調査もあるようだ。

そんな中、ついこの前までは、 グーグルの検索で上位になるためのマーケティング・コンサルタントが幅を利かせていたが、今やツイッター・ マーケティングのプロが続出しているらしい。「12ドル95セントで、フォロアー(参加者)を4000人増やそう!」 といった広告もあるくらいだ。これは、金でフォロアーをパッケージ買いするという方法。ニッチなターゲットごとに人々を集め、 それをフォロアーにして企業に売るという手を使うマーケティング会社の登場である。すごい手法が出てきたものだ。

アメリカのセレブ俳優の間でも、今や100万人のフォロアーを集めるのが人気の証拠とされているらしい。 ツイッターはともかくフォロアーの数を上げることが、まずは手っ取り早い目的となっているようだ。

だが、そんな中で、もう少しまともなツイッター・ マーケティング手法を唱える人々もいる。そのいくつかをご紹介しよう。

正直に発言しよう。楽しむのが一番。モノを売りつけるな。

ユーモアを忘れず。ちゃんとした情報を提供しつつ、アイ・キャッチーに。

いろいろなアイデアやリンクを共有しよう。質問にはちゃんと答えよう。

ともかく活動的にやること。他人もフォローするのを忘れないこと。

一言一言を大切に。使える文字数が少ないのだから、 その一言がものを言う。

手短かに、でもチャーミングに。

長い目で見て、フォロアーといい関係を築いていこう。

自分がささやく前に、フォロアーの言い分を読もう。

そこで起こっている会話に建設的、ポジティブに関わろう。

などなど。

ただの「ささやき」だと思っていたが、これをマーケティングにするには、 それなりの、そして新しい技が必要だということである。